先日の現場で階段の組み方がわかりません、どうやればいいですか?
と、あっけらかんとした表情で言われたもんだからビックリしました。
階段組やるよって一か月も前から言ってたのに調べたりしなかったの?と聞いたら
「てへっ」って笑ってました
いまどきーと言えばそうなんですが
建築業界の危機を改めて実感しています。
建築施工管理の納め方、ディティールを学ぶための書籍はたくさんあるのですが
店舗系の施工管理者用の書籍は皆無です
これは私が知っている知識をまとめるしかない。ちょっとした使命感でこの記事をつくりました
これから店舗の施工管理として頑張る方
先輩の方々にも共感していただけるのではないでしょうか
今回は木軸階段の作り方についてです。
ご一読いただけると幸いです
階段の寸法
階段の各寸法は法規で決まっていますので、階段のキホンと考えてください
階段の種別 | 蹴上げの寸法 | 踏面の寸法 |
小学校以下(児童用のもの) | 160mm以下 | 260mm以上 |
中学校以上 | 180mm以下 | 260mm以上 |
公共の場にある階段で皆さんが使用しているのは、中学校以上の寸法の階段になります。
小学校の寸法の階段では上りづらいなぁ と感じると思います。

たった2cmでも体感は全然違うもんなんだ
絶対にやってはいけないコト
絶対にやってはいけないコト。それは段によって高さ寸法を変えることです
転んだりツマヅキの原因になるので絶対にやめましょう

数ミリ違うだけでもつまづきますよ
公共の階段でもたまーに違和感があると思います。
そんな時は寸法を測ってみてください、たぶん違いがあると思います。

是正対象だから、ほぼあり得ないけどね
階段の下地-骨組み
木軸階段をつくるにあたり、骨の組み方で注意すること
✓登り切った段(一番上)は「よっこらしょっ」っと一番力を入れる段です。
という事は、一番しっかりとした下地にする必要がある。という事です。



今度試してみて
よっこいしょ。かも
施工の順番①ー木軸組
木軸組の材料は垂木となります。
2×材(ツーバイ材)を使う人もいますが、2×材は面が取られているので精度に不安があります。


施工の順番②-パーチ
パーチクルボードをベニヤの前に下地として貼るのですが
ベニヤを2層としても良いと思います。
パーチクルボードを使う理由は、質量があるので音を気にしたからです。
防音にはなりませんが、上り下りの際の足音の軽減が期待できます

施工の順番③-ベニヤ
ここで貼るのはベニヤでもコンパネでも構いません
厚みは12mm以上が良いと思います。

9mmはちょっと頼りない

ベニヤ合板=910✖1820
コンパネ=900✖1800

です。
施工の順番④-完成
これで木軸組の階段が完成しました。
次は仕上げとなっていきます

さいごに
最近ではSNSで情報がたくさん集まります。
その影響か師匠の元で修行した大工。と言うのがだいぶ減ってきたような気がします。
師匠さんの元で修行した人は社寺建築へ行ってしまうのでしょうか
師匠を持たず独学で大工になったから悪いわけではなく
やはり知識量が圧倒的に少ないです。
SNSで溢れている情報は「にわか」「独自アレンジ」のものが多く
若い大工はそう言う情報を当てにしません、それが返ってさらに状況を悪くしているように思えます。
SNSの情報で最低限の情報を得ることができるのに、それすら見ない
現場で「やったことがないから出来そうもない」
「自分はできないから他に頼んでくれ」
結構、多いです。
そんな若い大工さんにこの記事が届くと嬉しいですが、届くことはないでしょう
せめて若い現場監督が木軸組の階段の構造を理解し
大工に伝えられれば良い、そんな機会になる様に祈っています。

愚痴です…
すみません
私の経験がみなさんの参考になればうれしいです。
建築現場が良い環境になることを願って!

・記述添削サービスを受けられる
・モギ試験がある
・出題傾向を分析したマニュアルファイルがある

・施工管理技士にオススメ
・建築士にオススメ
私のバイブルです
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