規格寸法の石材を選ぶと、できること、できないことの制約が出ますが
特注寸法であればデザインは無限に広がります
※ただし、製材コストと施工コストが上がるので注意が必要です。
施主にしっかりと説明して理解してもらうことを忘れずに!
目地の役割
- 地震、車道などの影響で躯体が揺れた時、石自体に不可が掛からないための緩衝材として
- 加工寸法の誤差の調整
- 止水のため(目地がないと隙間から浸水し躯体に影響が出る)
- 接着した石同士の隙間を埋め、石の動きを抑制する
→石が動くと接着がとれてしまう - 歩行時の微振動でも接着がとれることがある
- 目地でイメージはガラッと変わる
店舗や屋内の場合、止水性を求めないことが多いため
目地を入れないことはよくあります
デザインに幅ができますしね
路面店は要注意です
地下に浸水なんてことが ごくまれに発生します
石の目の方向
「石の目」の方向を決めるポイント
- 石の形状とサイズ
- そもそも目の方向がある素材なのか
無方向に貼るのは見たことないですね
目がはっきり出ていない石材は無方向で貼ります
石の貼り方
正方形の石材の場合、ほとんどがイモ貼りです
長方形の石材の場合でも眠り目地はアリですが
「割れ」「石の動き」などのリスクを検討したほうがよいです
長方形の石の場合、大きい石で眠り目地は見たことないですね
目地の可能性
目地のデザインでイメージはガラッと変わります
通常目地幅はメーカー推奨寸法があります
3〜5mm推奨を10mmにしてみる
目地色を反対の色にしてみる、石同色にしてみる
反対の色にすると、石が際立ったり
同色にすると、まるで一枚の石に見えたり
デザインは無限
石は組み合わせ次第でどんなデザインでもつくれます
さらに特注サイズを作れば可能性が無限に広がります
考え出すとめちゃ楽しいです
一概にコレが正解、これしか無いとは言えません
!私の失敗!
石の貼り方を間違えるのは絶対にあってはなりません
石貼り施工の当日までに決めておかなければならない、石の目の方向を
私は決めていませんでした
当日、初日ということもあり職人さんは10名ほど来ていました
出戻り。です
決めておかなければならない目の方向が決まっておらず、私の一存で決められるわけもなく
石貼りは中止、とりあえずできることは通り墨を出すことだけでした
職人さんは午前中で帰るほかなく…
後日、初日の1日分をロスしたことから、工期に間に合わせるため人工を増やしていただきました
コストもかなり掛かりましたし、体力的にもキツかったです
この時、石施工の段取り知識は全くありませんでした
直属の上司も教えてくれませんでしたし、私も報告しませんでした
なぜ報告しなかったか
なにを報告するべきかも知らなかったからです
知らない、ということはとても恐ろしいことです
当時、工期の方は職人さんがなんとかしてくれました
予算の方は別で触れたいと思いますが、石屋さんに借金しました。
今考えるとあってはならないことですが、当時の会社では先輩や上司がやっていましたので
そういうもんなんだ…なるほど
と、やっていました
知らないことは罪ですね
知りませんでした。は通用しない
先方には関係ありませんから・・・
後になり借金はすべて返済しましたが、なんとも後味悪いものです
当時の上司はホントに何も教えてくれなかったなぁ…
私の経験がみなさんの参考になればうれしいです。
建築現場が良い環境になることを願って!
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