【原状回復】 -事務所編

原状回復-事務所編

【事務所の原状回復】

事務所の原状回復の場合、原状回復のガイドラインが適用されるかどうかはケースバイケースになります。
大規模なオフィスビルや集合住宅内の一室、雑居ビルの一室を事務所貸ししている賃貸物件もあり
事務所の規模もさまざまだからです。

小規模賃貸の場合、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が適用されると考えてよいでしょう
小規模とは部屋の面積ではなく、建物の規模となります。

出典「オフィス・事務所の原状回復費の削減を目指します
こちらのサイトでとても分かりやすくご説明されています。ご一読ください

1.スケルトン仕様の事務所

事務所の仕様としてスケルトン物件はそれほど多くないですが
・店舗兼、事務所
・ショールーム兼、事務所 など

オーナーがある程度、入居する業種を選定している場合にスケルトンを条件にすることがあります

入居する側からすると、解体してスケルトンにするより元からスケルトンの方が
内装費にかかるコストを抑えられます

2.事務所仕様

いわゆる「ザ・オフィス」「普通のオフィス」は事務所仕様です

  • 床:タイルカーペット
  • 壁:クロス、ソフト巾木
  • 天井:ソーラトン、ジプトーン、塗装
  • 照明:白色トラフ型
  • ネットワーク:OAフロア

事務所として賃貸するのであれば、事務所仕様にしておけば間違いありません

YOU
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みんな違和感ないよね!

3.居抜き

店舗の居抜き物件はよくあるのですが、事務所の居抜き物件はなかなか出てきません

そもそも市場にあまり出回りません
管理会社や不動産会社によって、物件を探している顧客へ優先的に斡旋紹介されるからです

退去する側からすると
原状回復の範囲が最小限に抑えられるため、居抜き退去ができたらラッキーです

また、自力で次の入居者を見つけられれば話は別です

では居抜き物件として成立する条件はなにか?

流行りのデザインだと居抜きで退去できる可能性あり
これに尽きるでしょう

いいデザインは需要あり!

✔︎居抜き物件のメリット

  • 内装デザイン費の軽減
     →ランニングコストになるデザイナーのフィーです。
      ただし、全くの「ノーコスト」になるわけではないです。元あるデザインを流用するので
      多少の模様替えコストを見込んでおくべきです。
      例)事務所に入ったところのロゴサインなど
  • 内装工事費の経費削減
     →多少、模様替えをするとしても経費は抑えられます
  • 契約から入居までの工事期間を短縮できる
  • 居抜き物件の場合、天井についている演出照明や空調設備、音響設備がそのまま利用できる
YOU
YOU

照明には手元の明るさを確保するための「基本照明」
インテリアデザインのための「演出照明」があります
雰囲気づくりのためにとても重要!

退去する会社が持っていくかもしれない。
ないものは購入しないといけないからね

✔︎居抜き物件のデメリット

  • デザインがちょっと古い
     →デザインを更新して新しい流行を取り入れる
      内装の予算を割り当てましょう
  • 居抜きなので使用感がある
     →仕上げをやりかえることで新たな気持ちになるはず!
YOU
YOU

・クロスの張り替え
・床材の張り替え などです

  • 居抜き物件の設備を引き継いだ場合、メンテナンスや維持管理も引き継ぐことになります
    引き継ぐ際は設備の品番や情報をもらっておくことを忘れずに!

【原状回復工事の施工者】

原状回復工事を施工する際、ビルのルールに則って工事をすすめます。
そのルールを管理するのが管理会社となります。

大規模オフィスビルはビル全体を管理会社が管理していますので、原状回復工事は
管理会社がすべて取り仕切ります

中規模も同様の管理になることが多いです
小規模オフィスビルも管理会社が仕切りますが、大規模ビルにくらべて管理体制は緩いといえます

✔︎大規模オフィスビルの施工者

まず施工の範囲を説明する必要があります。

だれの資産?区分  どの部分?費用負担     なんで?
ビル資産A工事
A区分
ビルの資産
主に躯体
ビルオーナービルの資産なのでテナントには
口出しさせないから
ビル資産B工事
B区分
ビルの資産
主に設備
テナントビルの資産だけどテナントの
リクエストを受付ける
テナントC工事
C区分
事務所の区画壁etcテナントテナントの独自の工事だから
簡単に言うと
A=ビル工事
B=ビル工事、お金はテナント
C=テナント

施工上の力関係は
A>B=C です
BとCが対等なのは、お金の出どころが同じだからです(テナント費用)

ケース1 現状回復工事をすべてビルが施工する場合

だれの資産?どの箇所?
区分
区分 名称費用負担      施工者
ビル資産ビルの躯体
A区分
A 工事ビルオーナー ビルを建築施工した会社
ビル資産共用部分B 工事テナント・ビルを建築施工した会社
・管理会社の指定する業者
テナント占有区分(事務所)
天井・壁・床
B 工事テナント 管理会社の指定する業者
 退去するので直接会うことはない

ケース2 現状回復工事をテナントで施工する場合

だれの資産?どの箇所?
区分
区分 名称費用負担    施工者
ビル資産ビルの躯体
A区分
A 工事ビルオーナー ビルを建築施工した会社
ビル資産共用部分
BCはケースバイケース
BorC 工事テナント・ビルを建築施工した会社
・管理会社の指定する業者
・テナントの指定する業者
テナント占有区分(事務所)
天井・壁・床
C 工事テナント テナントの指定する業者
 信頼関係のある施工会社
共用部分はビル資産だったり、テナント資産だったりケースバイケースです

✔︎小規模オフィスビルの施工者

小規模になってもABCの関係性は変わりありません
シンプルになるのは管理会社の管理の度合いくらいです
はっきり言って大規模の管理はすごく厳しいです

【管理下での施工性の比較】

工事時間帯提出書類消防書類ビルへの入退館産廃の搬出近隣への挨拶
大規模オフィスビル・夜間
・休日のみ
多い
毎日提出
あり制限あり大変なし
小規模オフィスビル・日中
・夜間
少ない
着工時に提出
ありとくになし安全確認さえ
できていれば楽
必要

大規模オフィスビルはやはり規模が大きいだけに管理は厳しいです。
ちょっとした油断が大事故に直結するからです

小規模オフィスビルの場合も事故には敏感に反応しますが、管理は施工に任せる
「事故が起きたら責任とってね」と言った感じです。

YOU
YOU

管理費の問題でしょうかね

温度差を感じます




退去する側は気持ちよく去りたい
入居する側は真っさら、新たな気持ちで!
見送り迎える側は、長く強く続けていきたい

私が担当した物件で、3者の思いがうまく繋がった時は良い仕事できたー と感じます
たまに腹黒い人もいるのも現実です




私の経験がみなさんの参考になればうれしいです。
建築現場が良い環境になることを願って!

☆貸主=ビルオーナー

☆借主=テナント、店子

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