【原状回復】 -店舗編

原状回復-店舗

店舗の原状回復

✔︎内容の具体例 

 店舗の場合、貸主と借主双方で契約時に現状回復内容を取り決めます。これが基本の内容となります。
退去する時は社会情勢や次期入居者の有無によって、原状回復内容を見直します。

  1. 次期入居者がいる場合、次の入居者がリクエストをすることがあります
    その場合、スケルトン状態を基本として残して欲しいところをリクエストで残置することになります

こことここを残して欲しいです!

おっけーです
精算しますね

差額を精算するのを忘れずに!
内容によっては増額することもあるのでよく確認してください

  1. 貸主としては次の入居者が決まっていない場合、次の契約者が決まりやすい状態にしたい。
     →原状回復の基本はスケルトン状態に戻すことですが、前入居者の店舗のままにする
     (内装工事をしたときのイメージがしやすい)住宅のモデルルームのようなものです
  2. 基本的にスケルトンに戻すが、貸主のリクエストで一部内装のリフォーム工事を依頼される
     →2.と同様、次の契約者が決まりやすくなるように体裁を整えたり とかです
  3. 社会情勢により、居抜きの方が借り手がつきやすい
     →景気状況が悪く、入居工事に予算を当てられない等
  4. 2020年は新型コロナの影響で退去が多かったのですが、次に入居する方が決まるか全く予想が付かなかったので、原状回復はスケルトン工事ばかりでした。

✔︎貸主次第が前提

ここで注意したいのが、原状回復の内容を変えることができるのは貸主が了承した場合。内容の変更ができます

私の経験では、当時の契約内容から絶対に変更はしない
それが今のトレンドでないとしても!

という方もいらっしゃいました

YOU
YOU

案の定、次の借り手はなかなかつきませんでした…

借り手がつかず家賃収入がない月が続くのがよいのか、などはそれぞれの価値観なので何とも言い難いです

✔︎費用

原状回復費用は基本、入居していた借主の負担が100%になります。
では、工事内容がスケルトンではない場合

  1. 次期入居者からリクエストがある場合、スケルトン状態を基本の見積もりとして、内装業者に再見積もりをしてもらいます。
  2. 次の入居者が決まっていなく前入居者の店舗のままにする、この場合、原状回復工事は
     →資産を譲渡する形になり、費用は発生しない ¥0-
     →次期入居者が決まった時点で原状回復工事を行う この場合、前入居者の費用負担です
  3. 基本的にスケルトンに戻すが、貸主のリクエストで一部内装のリフォーム工事を依頼される
    これがちょっと厄介で原状回復工事は借主の費用負担、内装工事は貸主の費用負担となります
  4. 景気状況が悪い場合、少しの模様替えで済むことがあり居抜きを希望される方が多いです。
    この場合の精算方法
    例)スケルトンにした場合の見積もりを元に、契約補償金の返却金額と相殺する など

おすすめ原状回復案 -物販店舗

物販店舗の場合のおすすめ案は、できるだけ次の入居者のリクエストを聞く。です

✔︎物販店舗のポイント

  • 前店舗の造作等を受継ぐ場合、資産譲渡となります。この時、メンテナンスなども引き継いでもらうこと
     →そうしないと貸主に修理等を求められることになります。
      維持も継承してもらいましょう
  • 次の入居者からまた次の入居者へ、と代々引き継がれることもあります。
    その時、物件の経緯や図面、機器の品番などの情報を添付できるように履歴の保存が重要になってきます。
  • 『原状回復-追記』のやり逃げをされないように注意することです

おすすめ原状回復案 -飲食店舗

飲食店舗の場合のおすすめ案は、厨房区画はできるだけスケルトンにする

厨房区画は防水区画となっており、隣のお部屋や下階へ漏水するのを防いでいます
防水にはメーカーと施工業者によって10年の保証期間がついています。

防水保証が次期入居者へ継承できるか、保証期間が残っていたとしても実際は補償してもらえないと考えた方が良いです。

それはなぜか、防水保証は保証書に記載された使用方法については保証しますが、それ以外は補償対象外となるからです。

✔︎飲食店舗のポイント

防水区画造成時に入居者と施工者の関係性があるから防水保証したのです
次期入居者がどのような使い方をしたかわからないのに保証はできない。と言うことです

防水区画からの水漏れは入居者、貸主ともにリスクとなります。
居抜き物件にしたとしても、厨房区画の新規防水工事はかならず契約条件に入れたいところです



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