建築施工管理の納め方、ディティールを学ぶための書籍はたくさんあるのですが
店舗系の施工管理者が読むための書籍は皆無です
これは私が知っている知識をまとめるしかない。ちょっとした使命感でこの記事を作っています
これから店舗の施工管理として頑張る方や
先輩の方々にも共感していただけるのではないでしょうか
今回はパイプの寸法を図面に書くときの基準になる「芯・面・内法」の使い分けについて書いてみました
ご一読いただけると幸いです。
芯・面・内法とは
図面の寸法は、どこを基準に測るかで3種類に分けられます。
- 芯:部材の中心線から測る寸法
- 面(ツラ):部材の外側の面から測る寸法
- 内法(うちのり):部材と部材の内側どうしの寸法
同じ2本のパイプでも、芯々・外々・内々で寸法が変わります。
どれで書かれているかを読み違えると、パイプの径の分だけ寸法がずれてしまいます。

角パイプは「面」で書く
角パイプは面がまっすぐなので、面の位置がそのまま基準になります。
現場でもスケールを当てて測りやすく、ほかの部材を突き付けるときも面で合わせるので、
図面も面(ツラ)で書くのが一般的です。
丸パイプは「芯」で書く
丸パイプは芯で書きます。曲げ加工のRも芯で指示します。
私も最初のころはそれがわからず、丸パイプも面寸法で図面を書いていました。
そのたびに金物工場から「パイプの場合は芯で出してくれ!」と言われ、そこで覚えたことです。
なぜ芯なのか。はっきりした決まりを確認したわけではないのですが、
丸パイプの規格寸法に小数点以下があるからではないかと思っています。
たとえばφ42.7の半分は21.35、φ38.1は19.05、φ60.5は30.25です。
面で寸法を書こうとすると、小数点第二位までの数字が図面に並んでしまいます。
芯で書けば半径を気にせずに済むので、そのほうが扱いやすいのだと思います。
丸パイプでも「面」で測るとき
ただ、芯で寸法を測れるのは「墨」の段階までです。
実物のパイプが付いてしまうと、芯は測れません。
現場ではどうしても面で測ることになります。
例:壁面持出ハンガーのインロー

壁面から持ち出すハンガーでは、壁にインローパイプを先に取り付け、そこに仕上ハンガーの丸パイプを差し込みます。
- 仕上ハンガーは工場で作るので、寸法は決まっている
- インローは現場で取り付けるので、工場より精度が落ちる
大事なのは、現場で付けるインローの芯々を、工場で作るハンガーの芯々にぴったり合わせることです。ずれているとハンガーが差し込めません。
でも、現場では芯が測れません。
そこで、同じ側の面どうし(左のインローの左面から、右のインローの左面まで)を測ります。
こうすると、面で測っていても芯々と同じ寸法になります。
図面には芯々と面寸法を両方書く
私の図面では、芯々寸法をメインに描き、補足として現場用の面寸法も書くようにしています。
同じ図面に両方あれば、現場で初めて図面を見た人でも「工場ではこの寸法で作っているのね」
「ならば現場はこの寸法で間違いないな」と確認できます。
これは書いた自分のためでもあります。
描いたときは「もう覚えているから大丈夫」と思っていても、ほかの業務をしているうちにその「大丈夫」が薄れていき、現場で「あれ?このとき何を考えていたんだっけ」となりがちです。
面寸法を添えておくと、それを思い出すためのツールになります。

あの時何考えてたんだっけ…
丸パイプで「内法」が必要なとき
丸パイプでも、内法で寸法を出すことがあります。パイプの内々に棚を納める場合です。
棚はパイプの内寸から逃げを見て作るので、芯々ではなく内々の寸法が必要になります。
逃げについては、こちらの記事で詳しく書いています。
まとめ
- 角パイプは面(ツラ)で書く
- 丸パイプは芯で書く(曲げのRも芯)
- 現場では芯は測れないので、同じ側の面どうしで測る
- パイプの内々に物を納めるときは内法
どの寸法で書くかは、「その寸法を何に使うか」「どの段階で測るか」で変わります。
図面を書くときは、工場で作る人と現場で付ける人、両方の目線で寸法を入れておくと安心です。
パイプの寸法の基準は本当に奥が深く、記事だけでは伝えきれない現場ならではの判断も多いです。
「このケースはどうすればいい?」と迷ったら、テキストでサッと相談できる窓口も用意しています(無料モニター募集中)。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
私の経験がみなさんの参考になればうれしいです。
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